身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「サーヤ。サーヤは今も、元の世界にもどりたいと思っているか?」

揺らぐエメラルドに、ギュッと胸が締め付けられる。こんな不安そうなエディを見るのは、はじめてだ。彼はいつだって自信満々で、前を見つめ続けていた。


「なにも心配はいらない。サーヤが本当に願っていることを聞かせて欲しい」

「私の、願い……」

「ああ」

私を励ますように、エディの手にギュッと力がこもる。


私の、思い。私の、願い……


「……許されるのなら……私は……私は、エディの隣にいたい。エディがくれた、この私の居場所にずっといたい」


溢れる涙をこらえることなんて、できるはずかなかった。やっと……やっと、自分の想いを伝えられたのだから。
ギュッとエディの胸元に抱き寄せられると、しゃくり上げるように泣き続けた。


本当は、抱きしめてくれるこの腕を、手放したくなんてなかった。ソフィア王女に、この場所を譲りたくなかった。


気が長い方じゃないなんて言いながら、エディは私が落ち着くのを待ってくれている。頭を撫でるその温かな手に、心が満たされていくようだ。