身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

エディに連れていかれたのは、私達の寝室だった。けれど、なにかが違う。


「こ、これ……」

「ああ」

ベッドを指し示す私に、エディが頷く。

「ニセモノの王女が座ったベッドなど、使えるわけがない。サーヤ以外の匂いがついたベッドは、すぐに取り替えさせた」

「は?」

そう。昨夜まで使っていたベッドとは違うベッドが、部屋の真ん中に鎮座していた。私が外に向かってからこれまでの短時間で、大きなベッドを入れ替えてしまったのにも驚きだけど、ただ誰かが座ったってだけで、シーツを換えるぐらいならともかく、ベッドごと取り替えさせてしまったことに驚きを隠せない。


「まあ、そんなことはどうでもいい」

話しながら私をそっとベッドに座らせた。
2人が出会ったあの日もそうしたように、椅子を引き寄せたエディは、向かい合わせに腰を下ろした。


「詳しい説明だとか、そんな事は後回しだ」

え?今教えてくれるんじゃないの?

「俺は気が長い方じゃないから、もう待ってやれない」

エディは私の両手を取ると、自身の大きな手で包み込んで、その美しいエメラルドの瞳をじっと合わせてくる。まるで、全てを見透かされてしまいそうだ。