身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「ソフィア様が連れ去られてとしても、我々はイリアムを目指さねばならないのです」

「でも、そのソフィア様本人がいなかったら、どうしようもないじゃないの」

「……もしかしたら、途中で救出されたソフィア様と、合流できるかもしれない」

それはさすがに、楽観的すぎやしないか?

「合流、できなかったら?」

さっきイアン本人が教えてくれたように、どうやらサンザラの人間が平和主義だというのは、本当のようだ。
王女様が無事に助け出されて、こちらに追いつくかもしれない。そんな希望的観測を頼みに、こうして進み続けていくというのだ。もし追いつかなかったら、どうするというのだろう?


「もう、追いついたも同然です」

ん?なんか言った?
首を傾げる私に、イアンがもう一度言う。その目には、やたら熱がこもっているようだ。

「追いついたもの同然だと言ったのです」

「……どこ?」

ソワソワする私をチラリと見てくるイアン。その横で、うんうんと頷くダーラ。

「……ん?」

「あなたです」

「なにが?」

やっぱり話が噛み合わない。