身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「今、騎士達が行方を追っています」

それはそうだろう。そんなことよりもこの現状だ。

「ソフィア様本人がいないのに、どうしてあなた達は移動を続けているの?」

この問いかけが2人の痛いところをついていたのか、イアンとダーラは途端に顔を歪めて、目を見合わせた。


「ソフィア様とエドワード様の結婚は、国と国との取り決めです。よって、なにがあっても覆すことはできません」

「はあ……」

言うならば、政略結婚的なことかな。

「もし、我が国の都合でその取り決めを反故にしようものならば、サンザラはイリアムの後ろ盾がなくなるどころか、イリアムに攻め入られかねない。だから、なにがあろうとも、ソフィア様にはエドワード様の元へ嫁いでいただかなくてはならないのです」

大変そうだわ。


元来、田舎育ちの私は、周りの人曰く、少々のんびりしすぎているらしい。突然訳のわからない世界に迷い込んだというのに、意外と落ち着いている。
もっとも、今は神経が麻痺しているだけで、後からパニックに陥る可能性もあるのだけれど。