身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「エディ!!」

聖堂を後にして、咎めるように彼を呼ぶ。

「なんでこんなことをしたの?」

首元を指しながら、不満顔で訴える。
対するエディは、ケロリとしている。今は2人っきりだから、その物言いに遠慮がなくなる。

「ん?俺なりの誓い」

なんだ、その言い分は!!
人前でこんなこと……ある意味、口付けよりも恥ずかしい。


「なにが誓いよ……」

ドレスはまだ着替えないから、この跡を隠すこともできない。
そもそも主要な招待客には、この跡をつけられる現場を見られているわけで、隠すということ自体も、〝ああ、あれね〟なんて思われそうで、余計に恥ずかしい。 


「サーヤ、そう怒るな。この噛み跡こそ、俺の本当の誓いだ」


狡い。わけわかんないこと言ってるのに、そんな熱のこもった目で見つめられたら、文句が言えなくなっちゃうじゃない……


「サーヤ」


まだ収まりきらない不満を、なんとか隠そうとする私を、エディが優しく呼び止める。振り向きざま、掠めるように口付けをされた。


「なっ……」


咄嗟のことに反応できない私を、エディがギュッと抱きしめてる。