身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「つっ……」


驚きで目を見開く私。
集まった人達も、どう反応してよいのかわからず、わずかにざわめいている。

それもそのはず。
エディがしたのは、口付けじゃなかったから。


私に顔を近付けたエディは、その筋の通った鼻で私の頬を押しのけると、首元を曝け出させて、ガブリと噛み付いたのだ。

もちろん、血を流すほどの痛みはない。いつかしたように、噛み跡を残す程度の甘噛み。

そこをペロリと舐めると、傷跡を見て満足そうな顔をした。そして、今度こそ私に口付けをした。


エリオットをはじめ幾人かの参列者は、なぜかエディが私に噛み付いた時点で祝福の拍手を鳴らした。そして、戸惑っていた人達も、その後の口付けでハッとしたように拍手をし出した。