「すみません、ソフィア様。本日、団長は……いえ、エドワード様は……」


お昼時、芝生に広げたシートに座ってエディを待っていると、1人の騎士が声をかけてきた。確か、先日会議の時間だと、エディを呼びに来た人だ。


「え?」

「団長も、ソフィア様に直接お伝えしたかったようですが、何分、急を要していたもので……」

「そうですか。なにかあったんですか?危険なことではないですか?」


今朝早く、王都から離れた町が盗賊に襲われたと知らせが入った。教えてくれたイアンによると、エディ達騎士団は、早々に現地に向かったという。


「我々の向かう先は、常に危険と隣り合わせです。慰めでも安全だとは言えません」

そうだった。エディは、見えているだけでも体の至るところに傷を負っている。彼のいく先に、絶対安全ということはないんだ。


「ですが、なんといっても〝あの〟エドワード様ですよ。団長を信じてお待ちください」

「はい」