身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「や、やめてよ」

「んーじゃあ、挨拶ぐらいしようか、サーヤ」

挨拶は基本中の基本。それだけは親や祖母に厳しく言われてきた。

「お、おはようございます……うわっ」

きちんと目を見て言ったよ?合格でしょ?
なのに、なぜ鼻と鼻を擦り付けられてるのか。いや、挨拶とは関係ないのか?

瞬時に真っ赤になる自分が嫌だ。恥ずかしすぎる。
しかもだよ?なんの前触れもなく、鼻先をカプリと甘噛みされたし!!

「なにするのよー!!」

私が声を上げた頃には、噛まれてから5秒は経っていたかもしれない。またもやすぐに反応できなかった自分が情けない。

エディは余裕たっぷりな様子で、おかしそうに私を見つめるばかり。この奇妙な行動について
、なんの説明も弁解もしてくれないんだけど……
私ばかりが慌てて、焦って、なんだかみっともないし、悔しい気がする。