身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「ちょっ、ちょっと!!」

「うるさいぞ。これぐらい許せ。でないと襲うぞ」

「お、おそ……」

手は出さないって言ったじゃない!!

「おやすみ、サーヤ」

どう足掻いてみても、この力強い腕の中からは抜け出せそうにない。いろいろ文句も言いたいけど、これ以上なにかをされてもたまらないと、渋々大人しくすることにした。


恨めしいことに、ほどなくすると首筋に規則正しい息遣いを感じた。この状況で寝られるなんて、信じられない。


当然私は寝られるわけもなく、首筋のくすぐったさと、全身に感じる彼の熱に、必死に耐え続けた。