不思議なことに、ユキをはじめ、動物達は相変わらずくつろいでいる。中には、自ら狼に近付いていく子もいた。
「あっ!!」
〝危ない〟って言いかけて、口をつぐんだ。
漆黒の狼は、自分の足の周りで飛び跳ねるうさぎを、じっと見つめている。
「た、食べるの?」
思わず呟くと、再びジロリと睨まれた。けれど、不思議と怖いとは思わない。それは、動物達の安心しきった様子が、私にそう思わせたのかもしれない。
狼は、足元のうさぎに顔を近付けると、自身の鼻でうさぎの頭を軽く突っついた。うさぎも慣れているのか、驚いたり恐れたりする様子はなく、しばらくすると私の方へもどってきた。
同時に、狼もこちらへ近付いてくる。それを息を潜めて見つめた。歩みを進める狼に、まるで〝どうぞ〟とでも言うように、動物達が場所をあけていく。
とうとう私の真横に来ると、足を止めてこちらの様子を伺うようにしながら、ゆっくりと顔を寄せてくる。じっと目を合わせると、エメラルドの瞳の中に、わずかな緊張が滲んでいるような気がした。そして、その瞳の中に見える私もまた、緊張をしているのがわかる。
「あっ!!」
〝危ない〟って言いかけて、口をつぐんだ。
漆黒の狼は、自分の足の周りで飛び跳ねるうさぎを、じっと見つめている。
「た、食べるの?」
思わず呟くと、再びジロリと睨まれた。けれど、不思議と怖いとは思わない。それは、動物達の安心しきった様子が、私にそう思わせたのかもしれない。
狼は、足元のうさぎに顔を近付けると、自身の鼻でうさぎの頭を軽く突っついた。うさぎも慣れているのか、驚いたり恐れたりする様子はなく、しばらくすると私の方へもどってきた。
同時に、狼もこちらへ近付いてくる。それを息を潜めて見つめた。歩みを進める狼に、まるで〝どうぞ〟とでも言うように、動物達が場所をあけていく。
とうとう私の真横に来ると、足を止めてこちらの様子を伺うようにしながら、ゆっくりと顔を寄せてくる。じっと目を合わせると、エメラルドの瞳の中に、わずかな緊張が滲んでいるような気がした。そして、その瞳の中に見える私もまた、緊張をしているのがわかる。



