身代わりとして隣国の王弟殿下に嫁いだら、即バレしたのに処刑どころか溺愛されています

「はあ……」

ここが異世界なのは、もうとっくに認めてるけど……ただ、どうせ迷い込むなら、こんな面倒ごととは無縁なところがよかった。


「ソフィア様」

「ああ、ダーラ」

いつの間に入ってきたのか、背後にダーラが立っていた。


「ノックはしたのですが、お返事がなかったもので……」

「ごめんなさい。気が付かなかったの」

「そうでしたか。少し早いですが、朝食というよりランチにしてもらいました」

え?もうそんな時間?
外に目を向ければ、太陽は思ったよりも高い位置にある。寝坊しちゃったからなあ。
なにもしないうちに、半日が終わってしまったようだ。
ライラが言う通り、早めのランチでもよさそう。


「中庭へ行きましょうか」 

「うん。あっ、ちょっと一人になりたいの。ダーラはイアンとの打ち合わせとか、自分の仕事をしていてくれない?」

怪訝な顔をされたとのの、私の表情になにかを読み取ったのか、了承してくれた。

「では、用意だけしますね。あと、レスターには必ずついてもらいますから」

「うん。ありがとう」


護衛がつくのは仕方がないこと。ただ、彼はある程度距離を取ってくれるから、気にならなくなっている。