まさかと思って、聞こえたほうに目をやると。

そこには、ファッション誌のモデルのように細くて可愛い女の子と、仲良さげに歩く広斗の姿が。


並んで歩く2人は、まさに美男美女。
とてもよくお似合いだ。


広斗も、すごく楽しそうに笑っている。

あんなに楽しそうな広斗、今まで見たことないかもしれない。


「……っ」


どうしよう。見ていられない。


「ごめん、サヤ。あたし……帰るね」


「え? ちょっと、琳?!」


あたしは、その場から一刻も早く立ち去りたくて、サヤを置いて駆け出した。