御曹司は初心なお見合い妻への欲情を抑えきれない



体を撫でる指先や舌が、過度な快感を与えてくるせいで、そのうちに東堂さんしか見えなくなる。
私が初めてだからか、東堂さんは本当に丁寧に時間をかけてくれたのだと思う。いつ終わるかわからない拷問のような気持ちよさに体が震え、抑えきれない声がもれた。

「あ……っ、待って……んっ」

東堂さんの指先や舌から作られる快感に勝手に体が強張る。
時間をかけて慣らされた体はもうどこを触られても気持ちよくなってしまい、ただ肌の上を優しく撫でる指先にまで反応していた。

「ん、ぅ……あっ、も、やだ……」

体が反り、浮いた腰に回った腕が力強く抱き締める。

近づいてきた東堂さんの頭を抱き寄せ、唇を合わせた。
しがみつくみたいに夢中でキスしている私に口の端を上げた東堂さんがそのまま体を重ねる。

耳元でささやかれた「ひなた……」という掠れた声に胸がどうしようもないほどに締め付けられ涙がこぼれた。

私はたぶん、間違っていた。
きちんと正しくできるかどうかじゃない。

ふたりで気持ちを伝えあって愛し合うための行為に、〝普通〟も〝正解〟もない。

「東堂さん……っ、好き……」

色んな感覚が押し寄せてくるせいでいっぱいいっぱいになりながら言った私に、東堂さんが目を細める。

「俺も」

自分が力が抜けただらしない顔で微笑んでいるだろうとわかるのに、東堂さんはそんな私を愛しそうに見つめ、唇を合わせた。