占いの特訓も、すごく順調に進んでいる。

最初は天気の予報とか、この後の来店人数とか、答えが明確ですぐにわかることに絞って練習していた。あと、私自身がイメージしやすい内容が多かった。

見えたことは、もちろん外れなし。


「今日は、いつもとちょっと違ったことを見てみようか」


だんだん占うことに楽しみを見出していたのもあって、ドリーからの提案に、興味津々で身を乗り出した。

「なにを見るの?」

「ライラの父上のことを見てみようじゃないか」

「父の、ことを……?」

「ああ」


ドリーが向かい合わせの椅子に、ドカリと座った。


父は田舎の叔母の元へ行くって決めてたけれど……
果たしてその後、辛い思いをしていないか、ずっと心配していた。

でも、どうしても占うことができなかった。
明るい未来ならともかく、そうでない可能性が高いと思うと怖くて……