婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

ここ数日、失意の中、ぼんやりと水晶を見つめていた。


未来さえ見えなかったら、たとえ同じ結果を迎えたとしても、まだよかったのかもしれない。

傷付く未来に怯えて暮らしたこの数年。
初めての公の場に出られて以来、夜会に出てもその華々しい瞬間を、私はどこか一線引いて見ていた。それは、アルフレッドと共にいた時もそうだったのかもしれない。


未来さえ知らなかったら、少しは楽しい思い出が残せたのだろうか……


ううん。
過ぎたことだわ。
今さら未練がましく考えても、どうしようもないこと。