婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

「そっかあ。私にはどうしたらいいかまではわからないけれど、将来、チェリー達がどう過ごしているのかは見えるはずよ」

「うん。お願いね」

集中して、じっと水晶を見つめる。
こんなに可愛くて、頑張り屋のチェリーだもの。これからもずっと幸せでいて欲しい。


「……これは……この店の食堂ね。チェリーとハロルド。あっ、子ども達はウサギ姿のままみたい。えっと……あっ!!」

大柄で、優しげな目元はハロルドそっくりな初老の男性。その隣には、にこやかな表情の女性。


「なに、なに?」

「チェリー達の向かいに、ハロルドにそっくりな男性が座ってるわ。その横に、同年代ぐらいの笑顔の女性も」

「本当!!」

「ええ、本当よ。チェリー、ハロルドのご両親とは、この店で会うことを提案してみて」

「うん!!」

思わず跳ね回るチェリーに、なんだかホッとした。子ども達がウサギ姿だったということは、それほど遠くない未来のことかもしれない。


「さあ、チェリー。子ども達が寝ている間に、グノーに美味しいココアでももらってこよう」

「ココア!!」

甘いものが大好きなチェリーは、真っ先に厨房へ跳ねていった。