婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

「ハロルドの両親にはね、一度も会ったことがないの。私と結婚したいって彼が言ったら、反対されちゃって……」

しゅんと悲しげな顔をするチェリー。普段、明るく元気いっぱいな彼女のこんな表情に、こちらまで悲しくなってくる。

「ハロルドは、私を傷付けないようにね、詳しいことを教えてくれないの。両親がどんなふうに言ったとか……
でもね、ハロルドを産んでくれた両親だもん。私だって会ってみたいの」


純粋で、真っ直ぐなチェリー。彼女のこういうところに、ハロルドは惹かれたんだろうなあ……


「それにね、ハロルドは一人っ子なの。だからね、お父さんもお母さんも、きっと悲しんでるはず。ハロルドにも、ちゃんと会って欲しいの。けど、そう言い出すことも怖くて….」


きっと、チェリーはハロルドの反応すら読めなくて、どうしてよいのか答えが見つけられなかったのだろう。
そこで私を頼ってきてくれたのは、嬉しい限りだ。