婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

「ライラ、ちょっといいかなあ?」

仕事がひと段落して一息ついていた頃、チェリーが食堂に顔を出した。子ども達はお昼寝中で、ハロルドに任せてきたようだ。

「どうしたの、チェリー」

「あの、あのね……占いをお願いしたいの」

上目がちにお願いしてくるチェリー。そんな顔をされたら、断れるはずがない。断る気もないけれど。


「もちろん、いいわよ」

二つ返事で引き受けて、別室に移動した。



「それで、どうしたの?」

向かい合わせに腰を下ろして、ひたすらもじもじしているチェリーに優しく声をかけた。


「あ、あのね。あの、ね……私、ハロルドのお父さんとお母さんに、子ども達を会わせたくて……」


そういえば、はじめてハロルドに会った時、グリージア人である彼は、獣人との結婚を反対されてサンミリガンの人間になったって言ってた。
グリージアでは、獣人と結婚だなんて、あり得なかったから。