婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

「抱き上げても、いいかしら?」

「もちろん。あっ、耳は持たないでね。敏感だから」

「わかったわ」


一番手近にいた仔ウサギに、そっと忍び寄るミランダ。


「ミ、ミランダ……」

若干震える、情けない声を出したのはルーカスだ。


「そ、その子は、君の知人であるチェリーの大切な子で、我がサンミリガンの大事な大事な民だぞ!?」

「あら、ルーカス様。そんなこと、わかってますわよ。さあ、仔ウサギちゃん。いらっしゃい」


大人のやりとりなんて気が付かない仔ウサギは、無邪気にミランダの腕に擦り寄っていく。

「うちの子、とっても人懐っこいのよ」

その様子に、自慢げなチェリー。