「私は、新たな恋を追い求めることにした。長らく引きずる私を心配した陛下も、私の幸せのためならと、許可をしてくださった」


一国の陛下が、なぜそんなことを許可する?
いや、そもそもなにを許可した!?意味がわからないから。


「で、なぜここに?」

こんな所にいても、出会いはない。


「真実の愛を、見つけたから」

「はあ……?」


嫌な予感がしたのは、気のせいかしら?少しのけぞらせた背中に、冷たい汗が一筋流れた。


「私が本来の自分を隠さずにいられる女性は、ライラだけ。そして、ライラもまた、本来の自分を隠さず私に見せてくれる」

「なっ……」

「おい、アルフレッド!!ライラは俺の番だぞ」

「違うから!!」

「いや、俺の最愛の人だ」

「それもやめて!!」

私を間に挟んでやり合う2人は、もはや子どもなんて可愛いものじゃない。クソガキだ。