「ライラ、私には少し考える時間が必要なようだ。陛下にも、今日のことを説明しないといけない。やはり、一度城へ帰るとする」


やっと、本来の職務を思い出してくれたようだ。


「ルーカス……っと、無理か。ジャレット、また改めて話し合おうと、ルーカスに伝えておいてくれ」


「カエルでも言葉を理解しているのですが……承知しました」


手の上の『ゲコゲコ』と煩いカエル……ルーカスを、さっさとポケットに入れたジャレットは、アルフレッドを見送ると、私と共に森の奥の、今ではすっかり馴染んだ宿屋へ向かった。