婚約破棄されたので、森の奥で占いお宿をはじめます。

そんなヴァネッサからの嫌がらせは、私だけにはとどまらなかった。

騎士や文官など、女性からの人気の高い男性が目にかけた令嬢にまで、その手は及んでいた。


なにがなんでも、自分が一番じゃないと嫌だというヴァネッサは、生き生きと嫌がらせをしていたし、彼女を止められる人は、残念ながら誰もいなかった。

彼女の両親や兄は、彼女を溺愛してわがままを許していたから。

それゆえに、彼女に逆らえばもれなく彼女の父親であるクライヴ・カニンガムと、兄であるレナード・カニンガムをも敵に回すことになる。
カニンガム家に睨まれたら、一家もろとも潰されてしまうかもしれなかった。




私の性格上、誰かが嫌がらせを受けていれば、人として放っておけなかった。

ヴァネッサは、そんな私の心情につけ込んできたのだ。