「地下室?階段を降りて、窓のない部屋に入ったわ。鍵がかけてあったみたい。あっ、誰かいるわ。後ろ手に縛られているみたい。若い男の人よ。髪は、黒とグレー?シルバーっぽいかしら?ミックスで短髪。ずいぶん疲れているみたい」
「ミックス……私のような、ですか?」
ちらっとジンに目を向けた。
「そうそう。そんな感じです」
そこまで見えたところで、映像が消えた。
「まさか……」
きっとジンは、今の話から息子のギムが、グリージアの人間に捕らえられていると考えているはず。私にもそう見えたもの。
けれど、早まった行動は止めないと。
「落ち着いてくだ……」
「彼の妻は、妊娠中なんです。大事な時期に夫が失踪したかもと、寝込んでしまってるんです」
バッと立ち上がって、ドアノブに手をかけるジンを慌てて追う。
「ミックス……私のような、ですか?」
ちらっとジンに目を向けた。
「そうそう。そんな感じです」
そこまで見えたところで、映像が消えた。
「まさか……」
きっとジンは、今の話から息子のギムが、グリージアの人間に捕らえられていると考えているはず。私にもそう見えたもの。
けれど、早まった行動は止めないと。
「落ち着いてくだ……」
「彼の妻は、妊娠中なんです。大事な時期に夫が失踪したかもと、寝込んでしまってるんです」
バッと立ち上がって、ドアノブに手をかけるジンを慌てて追う。



