「ふぁ……ぷぃん……」

「莉乃」

「ぷいん食べたいっ……おいちちょっ……」

 目の前にはすごく形の整った大きなプリンが私の名を呼んでいた。

 食べてほちいのかなっ……?

「いただきましゅっ……はむっ……」

 口の中に入ったのは、甘みではなく、ベロで舐めてわかる感触は、綺麗な細い指のよう——。

「ふぁあっ?」

「っ……!?莉乃、おはよう……」

「蓮お兄ちゃん……?」

 どうやら、蓮お兄ちゃんの指を加えてしまっていたらしいっ……!!

「ご、ごめんなさいっ……!!ぷ、プリンの夢見て……!!プリンだと思って食べちゃった……」