まったく、無防備すぎる。

 優しく頭を撫でれば、むにゃっと微笑んだ。

 その笑みが可愛くて仕方がない。

 ……絶対俺のものにしてやる……。

 そして、家に帰ったら莉亜さんに莉乃のことを聞こう。

 知っておいた方がいい。

 それも、雪月花の幹部だけが知っているから尚更だ。

 学校なんて、どうでもいい。

 いま大事なのは、莉乃が笑っていること、莉乃の秘密だ。

 その秘密すらも、本人が知っているのかも謎だった。