な、なんか……私にだけ厳しい……?

 悲しいな……転校生早々……。

 と思いながらも、あの担任がなにかしてくれそうな訳ではなかったので、教室に入る。

 ザワザワと教室が騒がしい。

「なにアイツ」

「ブッス」

「あっ……の……」

 どうしよう、声が出ない……。

「あ!莉乃」

「樹っ……くん……?」

「なに、来るなら言ってくれてよかったのに。ほら、席座りなよ」

 い、樹くんがっ……優しい……?

「わ、私どこに座れば……?」

「俺の隣」

「いい、の……?」

「もちろんだよ」

「っぅ……ありがとう……」