「ごめんなさいっ……あ、あの、周くんがいなくなっちゃったのよ……!!」

「な、なんだって!?」

 そんな会話が耳に入ってきた。

「あと、留くんも……。もしかしたら二人でどこか行っちゃったのかも……!!」

「わかった、そこら辺は任せて」

「ありがとう……!!」

 お母さん、焦ってる……それに、やっぱ嫌な予感がするっ……。

「ゴホンッ!では、莉乃さん行きますよ」

「あ、はい……!!」

 周さんと留さん、大丈夫かな……?

 軽く挨拶をして、理事長室を出た。

「あなた、そんな格好でいいとでも?」

「え……?」

「この学園は、顔面偏差値も高いのよ?」

 誰が付けたルールなのかは謎ですけどねっ……。

「し、知ってます……!!」

「じゃあなんでそんな地味な!」

「お、お兄ちゃん達が……」

「お兄さん?まさか、蓮様達?」

「れ、蓮お兄ちゃんのこと、知ってるんですか……?」

 ってか、様って……?