「いや、心配だなって……」

「そうか。ありがとう。でもアイツは大丈夫だよ」

「そう……ですか」

 シュンとした莉乃が可愛くて、頬が緩むのでつい腕で口元を隠した。

「あ。ホームルーム始まるよ、行っておいでみんな」

「お兄ちゃん達、いってらっしゃい」

 えへへと微笑む莉乃の可愛さが地味にも関わらず最上限だ……。

 「いってきます」とみんなで返事をして、教室に向かった。

 休み時間になったら、莉乃のところへ行くと、多分蓮、湊、俺が思ったことなんて、言うまでもない。