「ひゃっ……」

「ごめんね、痛かったよね」

 そう言って優しく頭を撫でてくれた周くん。

「だ、大丈夫」

「優しいね」

 今度はまた抱きしめられて、後ろからとてつもない殺気を感じた。

「「「「「おい周……」」」」」

 案の定……。

 こうして、このあとおうちに帰れば色々とドタバタで、周くんがとっても危ない目にあったけど……こんなことも、もう“幸せ”になっている。

 


 お父さん、見てるかな?私は、いま、この兄弟と出会えて、また再会できて、とってもよかったと思ってるよ。この幸せが、もう逃げないことを願って頑張って生きていきます。お父さん、どうかずっと見守っててね。

 心地いい風が吹く中で、空を見ながらそんなことを思う。

 すると……

 綺麗な青い霞んだ空から、優しい懐かしい微笑みが聞こえたような気がした——




*end*