「可愛い」

「っ……」

 あれ?、莉乃疲れてる?

「あ、あめきゅんっ……」

 っ!

 あめとは、小さい頃に僕が自分の漢字を教えた時に、間違って周のあまを、『雨』と書いてしまったからだ。

 それを見て、莉乃は僕をあめくんと呼ぶ様になった。

「あにょにぇ……にゃんかっ……くりゃくりゃちゅるのぉっ……」

「え?」

 すると、俺に抱きついていた華奢な莉乃の身が、崩れた。

 優しく抱き止めて、すぐに熱だと確信した。

 やはり、疲れてるな……熱がぶり返したなんて、なんか申し訳ない。