「嫌なの?」

「あっ、あのぉっ……じ、実はっ……私、8歳の頃からずっと想い続けている子がいてっ……」

「誰?」

「……莉乃、本当?それ」

「み、湊お兄ちゃん?」

「ソイツのこと、ずっと好きだったの?」

「ち、ちがっ……!!」

 完全に、勘違いされた……。

「莉乃、そんなヤツがタイプだったんだね、意外だ」

「ち、ちがうってば!私が好きだったのは——好きだったのは……?」

「好きだったのは?」

「わ、わからない……」

「は?」