「朧ちゃん、明るくなったね！！」

「？、そうかしら」

「うん！なんかあったの？」

「ふふっ、好きな人が、婚約者になったの」

「え！」

「というよりは……“婚約者のことを好きになれた”のよね」

「わぁ！素敵！」

　すごいなぁ……好きな人……か……。

「莉乃は？いないの？好きな人」

「あっ……えっと……」

『莉乃』

「あっ……！！んぐっ……ケホッケホッ」

「っ！大丈夫？」

「ちょ、ちょっと吐きそうになっちゃって……」