「…………弱っちいの……」

「姉ちゃん……?」

「雅くん……?」

 いま、私のことを呼んだのかなぁ……。

 でもごめんねぇ……私、お父さんを助けないと……。

「待って……!」

「……」

「莉乃!!待ってってば!どうしたの!?いつもの莉乃じゃない!」

「ごめんねぇ……私、お父さんを助けないと……みんな死んじゃう前に、助けないと……」

「な、なに言って……」

「莉乃!しっかりしろ!」

「……!雅くんっ……?」

「……よかった……」

 優しく抱きしめてくれた雅くん。