「そういえば、どうして隠してるんだ?総長だってこと。」

「あっ……それは……優しい男の子に守られる可愛い女の子になりたいなって……。いつか、お姫様みたいに王子様に守られたいなぁって……」

 っ……なんて純粋で綺麗な心の持ち主なんだ……。

「私、女の子らしくないなぁって。可愛くもないし、どっちかって言うと守る側だなぁ……なんて」

「……じゃあ、俺が莉乃を超えて守る」

「へっ……?えへへ、ありがとう」

「……うん……」

 絶対、強くなるから……。

「あと、中坊とか言ってたのって……?」

「あ、あれは……幹部のみんなが言ってて、カッコいいことって言ってたから……他にも、相手にならないとか……」

「はぁ……」

 やっぱり純粋だ。

 でも、よかった。

 ふっ。これで追いつけてなかった分の莉乃好感度は、追いついたしむしろ越したな。

——莉乃を守れるぐらい強くなるから、待ってろよ。