「にゃー」

「?猫ちゃん?」

 可愛いお上品な猫ちゃんだなぁ。

「ふふっ、よしよし」

 しゃがみこんで頭を優しく撫でてあげた。

「にゃー」

「ふふっ、にゃ〜」

 可愛いなぁ思わずにゃーって真似して言っちゃった。

 にしても、綺麗な猫ちゃん。

 ちゃんと手入れされてるんだなぁ。

「お、白猫」

「……?白猫?」

「コイツの名前だよ」

「ふふっ、白猫って名前なんですね」

「なんだよおかしいかよ俺はネーミングセンスなんてねーよー」

「いいえ!可愛いと思います!」

 さ、さすがに白猫はシンプルすぎるかもしれないけど……。

「みゃー」

「ふふっ、みゃ〜」

「っ……俺の猫だ、触るな」

 キリッと睨みつけられて、触るのをやめる。

 はっきり言って、睨まれることなんて慣れてるから怖くないんだよなぁなんて思いながら。

「あっ……!!ごめんなさい……!!」

「も〜あ!莉乃ちゃん僕の猫触る?」

「いいんですか!」

 湊さんは優しいなぁ……。