…全然当たらなかった。


「今日は偶々よ!花!次頑張りましょ!」


元気づけてくれてる鞠の隣でがっくし肩を落とした。鞠がいなかったら確実に負けていただろう。それぐらい当たらなかった。

これじゃあクラスの人にも申し訳ないよ。折角何度もチャンス貰ったのに、一回も打てなかった…。体育祭大丈夫かな。



「花は少し力み過ぎてるんだと思うよ」



後ろを歩く和が言った。


…見てたの?あの白熱した試合中に?



「和と湊はすごかったね。いつもかっこいいけど、もっとかっこよかった」



私とは違ってね!



「そ、っか。ありがと」



顔を逸らした二人に首を傾げる。
二人は良く私から顔を逸らすのだ。


「花、お昼よ。行きましょ!」

「あ、うん!そうだね!お腹空いたぁ~!今日は何食べよっかなぁ」

「たくさん食べて、もう少しお肉付けなきゃ当たらないわよー」


外じゃなきゃ洋食は食べない。だから学食だと洋食を選びがち。今日は日替わり定食じゃなくて、洋食選ぼっと。