瞬きイントロダクション





まず、よく笑うこと。私がちょっと変なことを言うと、楽しそうにくくっと笑う。その表情は子供みたいで、なんだか可愛い。



あと、意外と勉強は好きじゃないこと。数学の宿題をいっしょにやりながら、「こんな数字を求めてどうするんだろうね」なんてため息をついていた。


頭がいいから勉強が好きなのかなって、勝手に思っていたけれど。努力していたんだな、とか。私と同じようなことを考えることもあるんだな、とか思って、少しうれしかった。




それから、ちゃんと男の子だってこと。私が高い所の本を取ろうとして、本がたくさん落ちてきそうになった時。ぐっと私の肩を引き寄せて、私に覆いかぶさって、落ちてくる本から守ってくれた。


その力が強くて、包まれた身体は私よりずっと大きくて、耳元から聞こえる声に、心臓がつぶれるかと思った。






「ねえ、藤沢くん」





30度を超えていた気温が半分以下になって、冬になる頃には、こんな風に話しかけられるくらいには仲良くなっていた。