「僕も、もうずっと、雪の中にいたよ」 いつのまにか、積もっているもの。 少しずつ、ひと粒ずつ、知らないうちに積もっているもの。 気付いたら身動きも取れないくらい、息も苦しくなるくらい、支配されているもの。 きみのせいで積もってしまった雪を溶かすには、あまりにも時間がかかりすぎるから。 「──じゃあ、待っててって、わがまま言ってもいい?」 「言われなくても待ってる」 どちらともなく、雪の上を歩き出す。 今度はふたり、隣に並んで。