瞬きイントロダクション




「なんか、いつもとは別の場所みたい」



マフラーに顔を埋めて、そうつぶやく。

真っ白な雪が積もった砂浜。まだ誰も踏んでいないまっさらな地面。隣で寒そうに肩をすくめて、グレーのマフラーで口元を隠す、藤沢くん。



いつも見る海なのに、まるで別世界で。それが光を反射してきらきら光る雪のせいなのか、それとも隣のきみのせいなのか。





「そうだね」




藤沢くんは眉を下げて、微笑んだ。ふたりでしばらく冬の海を、並んで見つめていた。




「なにか飲む?」





藤沢くんがそう言って自販機に行って、ホットのココアを買ってくれた。缶のプルトップが開かなくてもたもたしていたら、何も言わずに開けてくれた。


彼はホットのミルクティーを飲んでいて、甘いのが好きなのかなって、少し愛おしくなった。