金髪さんはドライに、だけど律儀にお礼をして去っていった。


「またいつかお会いできるのを楽しみしています」


茶髪さんも頭を下げると慌てて金髪さんの後を追ったのだった。


「じゃ、僕たちも行こうか」

「そうだな! 楽しかったけど疲れたぜ!」

「久しぶりに踊ったもんね。ゆっくり休もう」


「おう!」と元気よく返事したアランは自然な流れでユラハと手を繋いだ。

本当に仲がいいな。

微笑ましくなるよ。


「ユキ」

「ん?」

「……ううん、やっぱなんでもない」


ふたりが羨ましくてユキを呼んでみたけど、勇気が出なくて結局言うのをやめた。





──トラオムに行けなくなる時まであと少しと迫っている。


今はまだそのことを知らずにわたしはユキとアランとユラハで3人で笑い合ったのだった。




꙳✧

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