少なくとも地球ではない。

しかし、地球以外の惑星で生きている人がいるだなんて、信じられないことだ。


「よくわからないが、ここは北トラオムの森林公園だよ」

「はい?」


なんで家の庭にある倉庫から、北トラオムとかやらに行けたの?

いきなり宇宙旅行ができるってどういういうことなの?


「だから、トラオム」


理解が追いつかないわたしに、もう一度親切にトラオムと言ってくれた。


トラオムなんて授業で習ったことない。

宇宙空間に存在するとしたら、一体何光年離れたところに来たんだろう。


「そんなの初めて聞いた……」

「逆にトラオムと魔法を知らない人は初めてだ」


トラオムの言語が日本語なだけまだ良い方だ。

これで知らない言語だったら、コミュニケーションすらとれないところだった。

英語は得意だけど文法だけだ。話せないから本当に助かった。