しかし、グレンはルネリアに仕事を与えないわけでもなかった。
グレンは毎日、ルネリアに昼食を作り置いた後、朝と昼の丁度間のような時間に家を出る。その前の時間に、庭園に異変が無いかの確認。グレンが出て行っている間にグレンの部屋の清掃。そしてグレン曰く「自分の部屋の掃除も出来ない人間が、人の部屋の掃除を出来るはずもない」と、ルネリアの部屋の清掃も職務時間にするよう言った。
晴れた日は城の窓を開き空気の入れ替え、廊下の一角の清掃、そして昼寝である。おおよそグレンが帰ってくる夕方の間に終わるよう、元より決められていたかのような仕事をルネリアは与えられていた。
それはルネリアの肉体をそこそこ疲労させるものであったが、まるで適度な運動の程度で済むよう調整されていて、彼女は他の部屋の掃除はしなくていいのかと、常に首をかしげるばかりだった。



