【完結】吸血侯爵と没落メイドの囚われ初恋契約


 最終的にルネリアは一人、部屋で硬いパンと使用人たちの残したまかないのスープを飲むような生活をしていた。

 それらは異母姉が命じた特製のもので、パンは野ざらしにされ、スープは残飯の混じったもの。それでもそれらを食べていかなければ生きておけず、そういった食事が出されることに食べさせてもらえるだけありがたいと考え食べていたルネリアは、好きなものを食べるという習慣が完全に消えていたのである。

 ルネリアはしばらく考え込んでから、控えめに「どれが好きか、分からないです、こんな豪華な料理は初めてで」と呟く。それを聞いてグレンは傷ついた顔をした後「なら少しずつ盛り付けてやるから、好きなものと嫌いなものがあれば教えろ」と吐き捨てるように言って、少しずつ取り分け始めた。

「えっと……私は何か……」
「座れ。命令だ」

 グレンの言葉に、ルネリアは大人しく座った。グレンは考え考え盛り付けて「量が多いか……?」と悩みながら取り分けていく。その様子を見ていると、彼女は不思議な感覚に陥った。