(以前会ってから、十年ほどだというのに、麗しく成長していた……。ただでさえ、あの時だって美しかったのに……どうやって話をしていいか分からない……! なるべく嫌われなくてはいけない分、余計分からない……!)
ドン、と大きな音を立ててグレンは机を叩く。彼はルネリアに嫌われなくてはならなかった。
グレンはある事情から、ルネリアと円満な友好関係を築くわけにはいかない。だからほどほどに嫌われ、いざ別れることとなったとき、自分の存在を三日ほどで忘れるほどの関係を……というのが彼の目標だった。
「しかし、どんなに嫌われようとも、決して傷つけたくはない……そう思うのは我儘なのだろうか。いやしかし……俺は彼女を守りたいんだ……」



