妖守の常木さん~妖守は彼女を独占したい~



「なんですか?」


「……常木さんがホストしてるって聞いたの。

いつも色んな女の人の相手をしていて、私としゃべってくれるのもその一環なんじゃないかって。

そう思ったら、会ってもいいものかわからなくなっちゃって……」



常木さんはぽかんとする。



「僕が久美ちゃんをカモにしようとしてると思ったんですか?」


「それもある……」


でもそれだけじゃない。



常木さんは眉をぎゅっとしかめたかと思えば、大きなため息をついた。




「はああ、久美ちゃん。

意外とおつむが緩いんですね、ホストが高校生をカモにしようと思うわけがないじゃないですか。

それに、僕は最近やめてしまったホストの穴をしばらくの間、埋めてくれないかと

友人の……あのさっきの金髪に頼まれたんです。

臨時で入ってるだけなので今週で僕のホスト姿も見納めです」



「お、おつむがユルイ?臨時?」



なんだか頭がごっちゃになってきた。