「じゃあ、悩み聞いてあげるよ。ご飯食べながらでもさっ」 「いらない。今日はおばあちゃんがご飯作って待っていてくれてるし、 肉じゃがだって言ってたからお腹すかして帰らないといけないの」 「俺の奢りだからさあ。ね、いこーよ」 男の人は私の腕を掴んで立ち上がらせようとする。 「やだ、行かない」 へっぴり腰で私は拒み続ける。 不貞腐れた私はこのままどんどん腐って、 道の端に蹴っ飛ばされるゴミのような存在になるのではないか、と危ぶんだ。