スーツや煌びやかなドレス姿の女性がウロウロする中、
着物姿で繁華街を歩く常木さんはとても目立つ。
流石にお面は外していたけれど、下駄のかぽかぽする音で常木さんを見失っても見つけることができた。
───ついに常木さんはこのホストクラブへと消えて行った。
ホスト説は真実へと昇進した。
流石に中には入れないので店の前で項垂れた。
常木さんがホストをしていると知った今、どうすればいいのか分からない。
彼が優しい言葉で私をドキドキさせるのは、面白いから?
もしかすると遊び、なのかも。
今ごろ、常木さんはたくさんの女の人と話してお酒を飲んでいるのだろう。



