常木さんは千秋神社の奥の石段に腰掛けていた。 真衣と椎名がこの神社にきた日に、常木さんとこっそり約束した場所。 ここでずっと待っていたのだろうか……なんて都合が良すぎるか。 私なんか大勢の中の一人に過ぎないのに。 彼はひっそりとその石段で腕を組んだまま寝ていた。 私はその横に静かに座る。 音を立てないようにしたつもりだったが、首を傾けて寝ていた常木さんはふと目を覚ました。 「……あ」 常木さんと目が合った。 ぼんやりとした瞳に射すくめられ、私はビクッとする。