そうかあ、そう言うことかあ。


 なんだよ、常木さん私のこと大好きじゃん。




 これから私が心配することなんてなさそうだね。



……ん?これからの心配?

心配?

あれ、何か忘れてない?




「………っあ!」


私は飛び起きた。


「うわあっ!」



常木さんがびっくりする。



 時計を見るとちょうど8時を指すところだった。
私は手に握っていた爆弾のスイッチのような形状のそれをグッと押し込んだ。



「ま、間に合った……」



 外の模擬店のイルミネーションたちが次々と点灯していき、より一層賑わいが増した。



夜に浮かぶ夜行船のような現実とかけ離れた向こう側に感動する。
窓に釘付けですっかり忘れていた常木さんの存在。