あたりは私たちの話し声しか聞こえなくて、この世に置き去りにされたみたいに感じた。





「でも、いざ一人で待つってなったら、ものすごーーっく怖いね。そこまでは想像できなかったぜ」






「もしかして、怖くて泣いていたのですか?」




常木さんに顔を覗き込まれ、私はびっくりして常木さんから目をそらす。





「いやいや、まさか」




と首を振ったものの後ちょっとで涙が滴るところではあった。




常木さんは私の見栄に気づいて、ふふっと笑った。




「僕でよければ一緒にいましょう」



「常木さん、ナイスタイミングで来てくれたねえ。感謝しかないです」



常木さんに頭を軽く下げて、来てくれたことで安心した私は、投げ出した足をパタパタと動かした。